秩父が舞台となったアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」。
フジテレビの深夜に放送されたのは2011年。それからもう4年が経つのですが、駅舎に隣接する西武秩父仲見世通りを歩けば、実際に登場した蒸しパンがイラストと共に売られていたり、グッズショップがしっかりと残っていたり。
今月になって実写化の発表がされたことを含めて、このコンテンツの息の長さを感じさせます。
この通りの一角にあるのが、お食事処仲見世。店頭にどーーーんと鎮座する巨大な丼。これが秩父名物のわらじカツ丼です。
秩父市の隣、秩父郡小鹿野町にある食堂で誕生した一品は、そのボリュームとインパクトもあって今では町を代表するご当地グルメ。オートバイをテーマに町おこしに取り組んでいることもあり、ガソリン切れ間近なツーリングのお客さんの胃袋を満たしています。
その特長はなんといってもカツの大きさ。サイズ見たさもあって、発祥店に行ってわらじデビューをしたかったのですが、秩父に来た本題との兼ね合いもあって、こちらでいただくことにしました。
メニューはもちろん、わらじ推し。ノーマルサイズにちびサイズ、特盛りを挟んでメガ盛りまで。特盛りぐらいまでいけるかなぁ…と思ったのですが、最初はやっぱりスタンダードから。
注文してから10分ほど待つと、豪快なはみ出しっぷりと共に主役の登場です。
18センチほどのサイズのカツが2枚一組。わらじなので2枚というのが基本形のようです。
食べ方としては1枚を丼の蓋に移したら、カツを頬張りながらごはんと千切りキャベツを食べる。
醤油ベースの甘めのタレを纏った衣、叩いて薄めに伸ばした感じのお肉は柔らかく、じゅんわりしたエキスと共に食べやすさが詰まっています。
また、元祖店にはない千切りキャベツの瑞々しさ。これとごはんとの三位一体が口の中が重くならない秘訣です。
1枚食べてもう1枚。ごはんは半分以上姿を消していたので、前半以上にカツがメイン。味噌汁や秩父漬物の4番バッター・しゃくし菜漬けの酸味とシャリシャリ感が合わせればビールが恋しくなります。
感触しても口が疲れないので、食べ終えても勢いであと1枚は食べたくなる。そんなカツ丼です。